サーバのクラウド化、データ保護はどうするべきか

AWS をはじめとするパブリッククラウドの技術やセキュリティが向上する昨今、基幹系を含むサーバ類のクラウド化を検討する企業が増えています。その際、必ず「データ保護をどうするか」を検討する必要があります。

今回は、クラウド化したサーバを保護する必要性や、どのようなサービスが望ましいのかを解説します。

 

その1. クラウド化したデータも保護する必要があるのか?

AWS などのパブリッククラウドの多くは、複数データセンターをまたいでデータが冗長化されています。耐震、免震などのインフラは、高いレベルで整えられています。

ですが、クラウド内に保存されたデータを守る責任はユーザにあります。クラウド内のサーバもオンプレ同様、システムの誤作動や誤削除、マルウェアによる被害などから保護する必要があります。

 

その2. 自社で構築する?

データ保護環境を自社で構築するのは、コスト面や人的コストの観点から望ましくありません。

クラウドをデータ保護先として利用する時は、コストの観点からデータ保存量を抑えることが望ましいです。ですが、バックアップをブロックストレージとして保存してしまうと、容量が膨大化します。結果、企業に欠かせない複数世代管理やアーカイブが難しくなります。

なお AWS に限った話ですが、ブロックストレージを保管する EBS(Elastic Block Store)は S3 よりも数倍高額です。

一方、自社でバックアップデータをオブジェクトストレージとして保管し、復元する仕組みまで構築するのは現実的ではありません。仮に構築できたとして、メンテナンスまで行えるでしょうか。また、その構築や設計、運用にかける時間とコストは、本当に「自社でやることで得られる価値」に見合うのでしょうか。

さらにバックアップ構築時には、必ず「復元が容易か」ということを念頭に置く必要があります。

難易度の高いスクリプトを駆使しないと特定のデータを復元できない、あるいは復元のコストを試算できない場合、せっかくのバックアップが無意味になる可能性があります。

 

その3. 理想的なソリューション

特にクラウド化を現在進めており、オンプレサーバも混在する企業においては、下記の要素が欠かせません。

・オンプレサーバ(物理、仮想)からクラウド化したサーバまでシームレスに対応できる
・いずれの場合も導入、運用、復元の手間が簡易である
・コストが抑えられる

上記を全てカバーする環境を自社用に構築するのは、時間もコストもかかり、現実的ではありません。Saas アプリケーションの使用が望ましいでしょう。

 

・オンプレサーバ(物理、仮想)からクラウド化したサーバまでシームレスに対応できる

オンプレの時はこのサービス、クラウド化したらあっちのサービス…という状態では、ただでさえ考慮すべきことが多いサーバのクラウド化の手間を増やすだけです。また、データ保護ソリューションの切り替えに伴い、データの損失リスクも生じる可能性があります。

オンプレからクラウド化したサーバまで、シームレスに対応できるソリューションが望ましいでしょう。

 

・いずれの場合も導入、運用、復元の手間が簡易である

クラウド化の利点には、「運用の手間を削減する」「急なデータ増量に即時対応できる」ことがあります。データ保護ソリューションがその利点を損なうようなアーキテクチャは避けるべきです。

導入は数分〜数十分で行うことができ、かつ日々の運用は不要なサービスが望ましいでしょう。当然、定期的な手動メンテナンスも行う必要がないものを選ぶべきです。

また、復元も GUI ベースの簡易なものが望ましいでしょう。復元が必要になるような有事の時に、マニュアルを見ながらでないと操作ができないような難易度の高い作業を行うことは現実的ではありません。当然、復元のたびにコストがかかり、いざという時の試算が難しい、復元テストすら容易ではないという構成は避けるべきです。

 

・コストを抑える

オリジナルデータを単純に圧縮しただけのデータをクラウドへ保管するような仕組みの場合、企業の要求に見合うようなアーカイブや複数世代管理は難しいでしょう。

高度な重複排除機能や永久増分方式のバックアップを可能にするソリューションを選択すれば、オリジナルのデータが増量しても、バックアップデータの増量を最低限に抑えることができます。

 

その4. クラウドネイティブのデータ保護 Phoenix の提供するソリューション

データ保護のリーディングカンパニー Druva 社が提供する Phoenix は、全ての要件を満たしています。

・シームレスな対応

Phoenix はオンプレミスの物理サーバ、仮想サーバ、データベースサーバに対応していることはもちろん、クラウド上のサーババックアップも可能です。

 

・容易な導入、運用、復元

バックアップ設定は全てブラウザ上の管理コンソールから行います。また仮想サーバについては、 vCenter に対応しているため、仮想マシンを自動で検知します。ゲスト OS などに1つ1つ入れていく必要はありません。

バックアップは設定されたスケジュールに従って自動で行うため、日々の運用で手作業は発生しません。バックアップの成功可否も自動メールで通知されるため、管理コンソールでバックアップ状況を確認する作業すら不要です。

復元も管理コンソール上から行います。追加の費用はかかりません。いつでも数クリックですぐに復元のテストを実施することができます。

 

・コストを抑えた運用

Phoenix はブロック単位のグローバル重複排除後の容量を課金対象としています。台数は無制限です。

グローバル重複排除技術により、組織内のサーバ A とサーバ B に重複するデータはバックアップしません。これにより、複数世代を保存していても、ローカル容量より最大 80% 削減できます。これにより、クラウド側とオンプレ側に重複するデータが存在するような移行期間でも、バックアップにかかる料金を最低限に抑えることが可能です。

 

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