■導入サービス:BackStore(小容量向けバックアップ)
1947 年に開校した歴史ある織田学園は、ファッションや製菓など、4つの専門学校を展開している。
東日本大震災を受け、BCP対策のために 2011 年からクラウドバックアップを導入した。バックアップ対象としているのは、学生の情報を蓄積するデータベースサーバである。
きっかけは東日本大震災です。 それまでは校舎内の NAS へのバックアップのみでしたが、震災をきっかけに遠隔地バックアップの検討を始めました。 対象となったのは学生の情報を持つデータベースです。在校中の学生のデータはもちろん、卒業後数十年経った学生のデータも保持しておかなくてはなりません。就職・転職などの際に、成績証明書や卒業証明書を発行する必要があるからです。
決め手は、シンプルな機能と価格、サービスの信頼性とサポート対応でした。
遠隔地へのバックアップの中には、豊富な機能を取り揃えたものが多くありました。ですが、行いたいのは「大切なデータを遠隔地へ保存する」ということだけでした。その中で BackStore は余計な機能がなく、シンプルで、本当に必要なことができるサービスでした。その分、費用対効果も他に比べて優れていました。
また信頼性ですが、大切なデータをバックアップするものなので、やはり導入企業が多く、運用年数が長い方が望ましいと考えていました。BackStore はもともと海外の製品であり、世界中で導入している企業が多く、運用年数も長いサービスだったので、この点も安心でした。
最後にサポート対応ですが、これが大きな決め手でした。
お試し期間中に初期設定を行う際、サポートへ問い合わせましたが、非常に丁寧でわかりやすかったです。BackStore の世代管理の考え方やバックアップ方法などが従来のものと異なっていたので、直感的にはわかりづらい印象がありました。ですが問い合わせた際、こちらの希望に沿った設定方法を丁寧かつ迅速に教えていただいたので、思った通りの方法でスムーズに導入できました。サービスの中には直接問い合わせができないものも多いですが、BackStore は電話やメールでの問い合わせもしやすく、返答も早いため、好印象でした。
現在は夜間にデータベースのダンプデータをクラウドへバックアップしています。必要な操作などが特にないため、運用に変化はありませんが、「安心感」が大きく変わりました。地震以外にも、電源設備や機器が突然故障するということはありえます。そんな時でも、大切なデータはちゃんとクラウドに保存されているという安心感があります。
導入してから10年以上が経ちますが、クライアントソフトを立ち上げて操作をすることはほとんどありません。一度バックアップ対象のサーバを入れ替えましたが、その際のクライアントソフトの移行も簡単に行うことができました。
現在はデータベースのダンプデータのみバックアップを行っていますが、今後はパソコン端末もバックアップ対象にしていこうかと考えています。 やはりパソコンが故障してしまった場合の業務への影響は無視できません。 拡張性に優れているという点もクラウドのメリットなので、業務の変化などに応じて柔軟にバックアップポリシーを変えていければと思います。